シンプル イズ ベスト
スティーブ・ジョブズのプレゼンを見たことがありますか?
彼が話しているときに後ろのスクリーンに映し出されるスライドは、とてもシンプルです。
「今日は音楽について話をする。新しくて楽しい話があるんだ」
と話をする時、スクリーンには、
「音楽」
という一言だけ映し出されます。
ジョブズのプレゼンは、あくまでも主役はスライドではなく、話し手にあり、スクリーンより、話し手に注意が向くようになっています。
まあ、ここまでシンプルなスライドにする必要はありませんが、スライドにごちゃごちゃと情報を詰め込み、聞き手が一生懸命、読み込まなくては理解できないようなスライドを作ってはいけません。
なぜなら、スライドは『読むもの』ではなく『見るもの』だからです
パッと見て、そのスライドで何を言いたいのか、わかるようにしなくてはいけません。
そうでなくては、聞き手は、スライドの中身を理解しようと一生懸命になり、話し手の話なんて、まったく耳に入ってこなくなるか、途中で、全てを放棄し、あとは時間が過ぎるのをただ待っているだけの状態になってしまいます。
一生懸命準備したプレゼンテーションがそのように消化されてしまってはとても悲しいじゃないですか
今、世の中にあるプレゼンスライドのほとんどはごちゃごちゃとしていて一生懸命、読み込まないと理解できないものがたくさんあふれています。
中には一生懸命、理解しようと努めても、内容がさっぱりわからないものもあります。
こんなスライドを作るぐらいなら、ひたすら、関連する写真のみを見せていったほうが、まだマシです
じゃあ、シンプルにつくるにはどうすればいいんでしょうか?
答えは簡単です。
そのスライドを10秒見て何が言いたいか理解できるようにすることです
私たちの脳は、私たちが意識するよりも7〜8秒前に認識していると言われています
つまり、無意識で認識したことを意識的に判断できるまでに約10秒かかるのです。
その短い時間で、判断できるようなスライドでなくては、聞き手の脳に負担をかけてしまうことになります。
「これはどういうことだろうな?」
と考えさせてしまってはもうプレゼンが失敗しているのと同じなんです。
最初から完璧にシンプルな資料を作ることは、とても難しいので、完成した資料を最低3度は見直して削れるところを探してください。
削ることは勇気が必要です。
ですが、本当に重要なこと以外は、しゃべりで補うことができます
勇気を持って削っていってください。
慣れてくると、案外、削ることが快感になってきますよ!
私は、スライドの作り方を聞かれたりすると必ず
「シンプルにつくったほうがいいですよ。」
とお伝えしています。
ですが、中には、スライドをシンプルにすることに恐怖を感じる人がいます。
なぜなら、シンプルにすると軽く見られる恐れがあると思ってしまうのです。
権威性や専門性が失われるのではないか?
その道のプロとして見てもらえないんじゃないか?
と思ってしまう人がいます。
その気持ちはとーってもよくわかります。
私たち、資料制作をする立場でも同じような恐怖を持つからです。
お客さんに頼まれた資料をシンプルに作ってしまっては、手を抜いていると思われるのではないか、これなら、自分でも作れるから頼まなければよかったと思われるんじゃないかとシンプルにすることに抵抗を感じてしまう気持ちはよーくわかります。
ですが、もしもあなたの得意分野のことに関して、まったくの素人に説明しようとしたとき、なるべく簡単にわかりやすく説明しようと努力しますよね?
パソコンの使い方がわからない友人にわざわざ難しく説明しますか?
知人が自宅に遊びにくるのに、自宅までの道順を教える時、少し遠回りだとしても、一番わかりやすい道順を教えますよね?
普段はわかりやすくシンプルに教えようとするにもかかわらず、なぜかビジネスになると、悪い魔法にかかったようにみんな難しく考えようとしてしまうのです。
さあ、今すぐ、自分で作った資料を読み返してみましょう。
10秒で理解できる資料になっていますか?
難しい表現になっていませんか?
シンプルにすることを決して恐れないでください。
シンプルにすることで、もっと伝わるようになるはずです。
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